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身体。
大まかに意識する骨と筋と肉。 そこにある状態では点、動きを伴って点の連続《線》。 それを組み立てて皮となり衣服となる。 数字と線がいつの間にか立体になり、動きを伴う身体を包む。 新しく型を起こすたびに不思議な感覚。 紙の上で然るべき身体と向き合う。 初めて つなぎ の製作に取り掛かった。 なんとなくわかっていたところと、なんとなくわからなかったところ。 考えが及んでいなかったところ。 上手くいったところと上手くいかなかったところの混ざったプロトが出来上がる。 とりあえず一番心配していた 屈むこと 身体を思い切り伸ばすこと は問題なかった。 それを踏まえて微調整と修正を掛ける。 ワンピースがone piece であること、つなぎが all in one であることがとてもしっくりした。 自分が作ったものを着て、着心地と成長を確かめられた気がした。 まだまだなところと、ここまでは出来るということ。 修正していくなかで自分の知識と経験が更新されていく感覚。 ぼんやりとしていたことがしっかり見えてくる。 分からなくて面倒くさい が、どんどん面白いに変わる。 やるべきことと、やれることがある。 身体、面白い。 それを包む衣服はもっと面白い。
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売ればいい やればいい と言うものではないことは重々承知していながら、
10月にSHOW CASEを二回も開催。 来年は、慎重に。 新しいアイテムでSHOW CASEを行うのではなく、 今までリリースしたものを一堂に【EXPO】なんてどうだろう。 受注会ではなく、たくさん商品を並べて、飾って、すぐに持ち帰っていただけるイベント。 作業場もそこに作って、ひと月くらい。 予定は未定。 けれど夢は大きく。 20年目の一区切りなんてどうだろう。 服じゃなくてもいいんじゃん。 と言われるから、来年で区切りをつけてもいいのかもしれない。 続けるか、止まるか、辞めるか。 それを意識する、確認する区切りを。 |
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最終日 最後の15分 最後のお客さま。
一週間分の想いを溢れさせ先週とは全く違う雰囲気で、勢いよくお店の扉を開けた。 いつになるか どこになるか まだまだ未定だけど いつかきっと どこかで 必ず自分の小さなお店を開く。 そのお店で着けるエプロンを作って欲しい。 わたしたちはいつかきっと姿を現わす 今はまだ無いお店を想像し そこにあるエプロンの姿を見た。 しっかり見据えた。 オーダー表を書きながらこの十日間の景色が浮かんだ。 掛けていただいた言葉もメールも蘇った。 企画を立ち上げたその日からの全景が目の前に現れたように胸がいっぱいで顔が上げづらく、丁寧にゆっくり書いた。 軽い足取りを見送るわたしはそこから離れ難く少し足取りを重くした。 それは次の一歩を踏み出す前の ここ という 軸 である 居場所 を確かめる重みでもあると思う。 想いを広く遠くへ巡らせた白の景色。 終わりと始まりと。 場と古い道具 / coil4 古い本 / 真昼造船 エプロン / と イカラシ ありがとうございました。
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ここにこうしている時点で天才ではないんだよ。
世界中の誰もやっていないことなんて無いし、思いつかないんだよ。 奇抜なことや物珍しいことをするんじゃなくて、あなただからできることをする。 それをみんな見たいと思っている。 あなただからできること、ただそれだけでいいんだよ。 雨が降ると、気持ちが平らになる。 するといろんな言葉を思い出す。 今日は雨の景色、いつもと違った雰囲気がきっと漂う。 展示、あと3日。 わたしが在れるのはあと2日。 綺麗に無くなる。綺麗に。 10月10日 朝。 |
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お会いしたのは四五回。
ここ数日のわたしを見てだろう、一冊の本を開いて渡してくれた。 『ここだけでも読んで。』 と。 この行為は、何かに繋がっている行為。 と、用心深く言葉を読み進める。 十行も読まないうちに来客。 ぱたりと本を閉じる。 その日は読み終えずそのまま帰宅。 帰りながら読んだ数行から渡された意図を読む。 なんとなく、ぼんやりと、言いたいことが思い浮かぶ。 翌日、風の強い日。 お客さまのいらっしゃらない貴重な時間が少し長い日。 あえて本の続きを読まず、昨日読んだ数行をもとに伝えたかったであろうことや、その数行から受け取ったことを打ち明ける。 探るような笑顔で頷く。 思い出して文字にできないけれど、全て記憶した。 そのまま行け、研ぎ澄ませ。
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