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9月30日のつづき。

想いのある生地だから、強い想いを託されたから、デザイン、作図、縫製仕様、付属の選び方…全てにおいて「あの方なら…」で作りました。

そして裁断の作業。
いつもの「想いを裁つ」という言葉ではなく「想いを組み立てる」という言葉がふと浮かんできました。
すごく明るくて心地よい圧。

作ることを一歩前進させてくれる感覚に出会えました。

想いを裁つのではなく、その想いを組み立てることを私はするのです。
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漆喰を布に…
明日10月13日、燕三条シェアスペース&ライブラリー(仮)のグランドオープンイベントとして、ワークショップを行います。

何をしようか考えた…

はい、この作業から一緒にしていただこうと思います。
そこにある材料と道具で何かを一緒に作りましょう。

布表現のワークショップ、ボタン付けワークショップ、ポーチ作りワークショップ、シルクスクリーンワークショップ、マジックシートワークショップ、コースター作りワークショップ…

材料や道具に制限はありますが、スタートもゴールもご自身でお決めください。

何か作りたい
その漠然とした気持ちから材料を目の前にした時に現れるその気持ちをカタチにするお手伝いをします。

その気持ちを整えて研ぎ澄ませて行くことが デザインする ということではないかと思っています。
ただ作ればいいだけではなく、意思を持ってモノづくりをしてみませんか?
作ったモノにそれを作った者の人となりが表れるとよく言うけれど。

今日はいい意味でぼんやりとしていてゆるい雰囲気の服に出会った。
省く と言うか、作る人に無理のないモノ作りを感じる服だった。
話を聞くとその服を作った人は、洋裁の勉強は独学で、新聞紙を広げてパターンにし、近づいてくる愛犬との攻防の末 裁断を終えその服たちを仕上げていると言う。
モノを作る上で「恵まれた環境」ではないかもしれないけれど、その環境を楽しんだ上に成り立つモノ作りを感じた。(もしかしたらこれが一番恵まれている環境なのかもしれないけれど。)
その服の持っているゆるさはその人の、環境を寛容するモノ作りが現れているんだなぁと思った。
作業する中で不自由に思うこともたくさんある、けれど素直な人はその不自由の中、モノ作りに対して真摯に向き合うようになるのかもしれない。

そういうものは巡り巡ってその人の作ったモノに現れて、表れる。
ということをその服から教えてもらった。

ありがとうございました。
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こーゆーの作らないの?
こーゆーの作ってよ。

とよく言われた。

うん、私も作りたいよ。

その度にこう答えてきた。

だからショップコートの向こう側にたくさんの人の姿が浮かんでくる、
あの人にも、あの子にも、あいつにも、あの方にもこーゆーモノを着てもらいたい。
似合うだろうな。
作業着にしたり、コンビニに行くのに羽織ったり、なんでもない生活服にしたり。
それぞれが着たいように着てくれればいい。
インクが付いたり、トマトソースが付いたり、機械油や糸くずだらけになったり、引っ掛けて破っても、着崩れてもそれぞれのカタチになればいい。
たくさんの"あなた"が見える服、みなさま と イカラシでひとつひとつ作ります。
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いつの頃からか「これから何がしたいの?」と言わせたら決まって「こういうことがしたいの。」と答えてきたことがある。
それを実現したくて東京を離れた。
新潟に帰ってもうすぐ一年、そのやりたいと思っていたことがカタチになる。

これからのことを問うてくれた人の顔。
実現化するために協力してくれている人の顔。
離れた場所で応援してくれている人の顔。
生まれ育った場所で新しく出会った人の顔。
優しく再会してくれた人の顔。

カタチにすることで、今浮かんでくる人たちに直接会って

ありがとう。

としっかり言いたいな。