割れました。
高価なものではないけれど。 知り合いの陶芸家さんの作品。この前まで住んでいた大好きな街の仲のいいご近所さん。 二つ買ったうちの一つが割れました。好きだった模様が出てた方。 割らないように、割られないように戸棚の高い所に置いてたら、おばあちゃんが落としてしまいました。 ショックだったけど 「これは金継ぎをするチャンスだ!」と結構前向きなショックでした。 で、欠片を拾い集めながらこの器を造った方のこと、その方との思い出、その器で飲んだもの、一緒に飲んだ人、その器でお茶を出した人のことなどその器を巡るたくさんの思い出の断片がすごい勢いでどんどん蘇ってきたのです。 5.6年をびゅーっとその器で遡りました。 モノを買うと思い出がおまけで付いてくるんだなぁと実感したのでした。 眺めてるだけでは思い出せないたくさんの思い出が、器が割れたことで思い出せました。 あ、 これは器が私を慰めてくれたのかもしれない。 器が持っている記憶を私に飛ばして慰めてくれたのかもしれない。 愛おしい奴め。 |