初めて魔法を使えた瞬間はこんな気持ちなのかもしれない。
もし わたしが魔女だったら。 友人の娘に余ったパーツでイヤリングを作ってあげた。 嬉しくて隅っこに顔を埋めたり、走り回ったり、言葉ではなく溢れた気持ちを表現しきれず 動き回るその子を見て 魔法を使ったみたいだな と思った。 今まで材料箱の隅っこにあったパーツをその場で組み立てただけだけど、 小さな耳にぶら下がって揺れるたび 光るその姿は命を宿したようだった。 本当に簡単な作業だけど、ものをつくる ということに改めて感動した嬉しくてこそばゆい出来事だった。 |