街をつくる
SHOW CASEは洋服の展示・受注のイベントではあるけれど、平べったい意味のものでは私がやる必要はないと思っています。そして誰も私にそれを必要としていないとも思ってます。 私は「ものづくりのまち」と言われるところに育ったけれど、そんなもの微塵も感じずに育ちました。 で、中学生くらいからこの街が嫌で嫌で、東京に行く時は こんな何にもないつまらない街に住むことなんて一生無い と思ったり。 でも、離れれば離れるほど帰りたい場所になっていました。 …… こんなことは今までも何処かに書いているし、散々言ってるから割愛。 で、この町に少しは必要とされたいと思っていて、それがここでの居方・在り方だと思っています。 考えた。 ①「ものづくりのまち」の住人として作る現場を身近に感じてもらうこと、身近に見れること、それを楽しめること。 ②人とつながることの面白さ、それを一緒に楽しむ。 これかな、とここ半年ほどの答え。 ①として… SHOW CASEでは私の作業風景を少し見ていただけます。 製作途中のものなども置きます。 私が選んだ生地、詰めたデザイン、引いたパターン、で仕上がったものを見れます。 そして、一緒に作る(カスタムオーダー)ことができます。 ②として… この街で私の生活や感覚に彩りを与えてくれる方の商品を紹介したいと思います。 「街」を持って行こうと思います。 三条市に住んでいますが、全部のお店は知らないし、行ったこと無いお店もたくさんあります。 でも、足繁く通う店、好きな店が幾つかあるだけで自分にとって「街」として成立するんじゃないかなと思ったりしてます。そして、そうやって「街」を考えると、地域なんてどうでもよくて何処に住んでいる人でも私の「街」を形成するカケラになると思っています。 だから、私を存在させてくれる「街」を少し持って行こうと思います。 (今回はただいま!と初めまして!がかなり強いので三条市のお店、会社ばかりですが。) ⚫︎ニシムラデザイン フライヤーデザイン、パネルトークゲスト ⚫︎くぅ象 レセプションパーティでケータリング ⚫︎ホリウチおやつ トークショー、パーティでの焼き菓子、出張販売 ⚫︎cafe mui 会期中の焼き菓子 ⚫︎古書 真昼造船 今回のイベントや私の作るものからイメージを広い古書をセレクト、本なお茶会 ⚫︎紙もの雑貨店 setia 私の作業場にありそうな紙もの雑貨をセレクト ⚫︎進光鋏製作所 三条の全て一人で手仕事の握り鋏 出張販売以外は品物を預かって私が販売します。 私が私の言葉で商品を説明し販します。 みんながよく言う「まちづくり」ってよくわかんないけど、これは私の「街づくり」です。 |
チーバさん。
チバコウタロウ (Click!) こっちに帰ってきて、この人とお友達になって本当によかったと思ってる。 絵を描く人。 この人、私の展示に絵を描くと言った。 チーバさんは座布団ワークショップの時にふらりと現れた。 結構タイトなスケジュールだったので、遅れてきたこと、参加意思があるのかないのかわかんないところに少しムッとした。 けれども妙な積極性を秘めていたので参加してもらった。 彼はシルクスクリーンプリントがやってみたかったらしい。 やりたいだけやらせた、やり方教えて一人でやらせた。 何か色んなものを自分の中で確かめながらやってた。 イラストレーターと言われたけれど、よくわからなかった、広すぎて。 なんで参加したんですか?なんて話もして、その中で「イカラシさんに会いたくて来た。」と言われた。 こんなストレートなお言葉、ズドーンといただきました。 そして、実物は喋りすぎだ…的なことも言われた。チクリ。 帰ってチーバさんのサイト見てびっくりした。 私のことを知っている友達はきっとわかる。 私、好きなんです、チーバさんの絵。 座布団ワークショップ以降も私の活動にも興味を示し、足を運んでくれた。 すっかり仲良くさせていただき、今回のイベントも何か手伝ってくださいよ〜 とお願いしたところ、絵を描くと言ってくれた。 びびったけれど、こんな嬉しいことはないので、素直にお願いした。 いや、怖気付いたりもした。 そこそこ仕上がった と折りたたんだコピーを手渡された。 ものすっごく見たかったけど、開かずに返した。 そして今日、出来上がった実物を受け取った。 私を描いたとは聞いていた。どんな自分がそこにいるのか、怖いような見たいような、すごくそわそわした気持ちで大きなその絵に対面した。 言葉にならず、涙が溢れた。ひとつひとつが愛おしくて涙が溢れた。 二ヶ月そこそこの付き合いの中で、チーバさんは私からたくさんのカケラを拾い、それをそこに表現してくれていた。 なんて贅沢なんでしょう。 なんて幸せなんでしょう。 いろんなものに、いろんなことに感謝しました。ありがとう、ありがとうと。 そこに居合わせて一緒にその絵を見てくれた人もとってもいい顔をしていた。 SHOW CASEでみなさんをこの絵が待ち構えています。 |
いつかしっかり取材させてね。
と、今年の五月ごろ始めて会った時に言われた。 それからこの人は、よくよく私の目の前に現れた。 イベント出店、ワークショップ、その度に軽く挨拶し、少し離れたところからカメラを構えてくれていた。 その都度、 いつかしっかり取材させてね。 とまた声をかけてくれた。 SHOW CASEを一週間後に控えた頃、宣伝も含めて取材を申し込まれた。 自分が今やっていることをうまく言葉にできるか不安があって、取材は断っていた。 自分の言葉で発信することが難しくない今、誰かに自分の言葉を加工されることのメリットをあまり感じられないでいた。対応しきれないほどの人が来ても困る。 細く薄い発信であっても、私の情報を拾ってくれた人にしっかり見てもらいたいと。 だけどこの人は私の活動をずっと見てくれていた。 この人にならうまく話せるかな、分かってもらえるかなと思い取材をお願いした。 長い長い取材。 発信のされ方を気にしすぎる私に、情報を公開する前に原稿を送ってくれた。 長い長い文章。 プロに対して、本当に失礼なお願いをした。 文書を1/4に短くし、言葉の表現まで変えてもらった。 何様だ!と怒られることを覚悟でお願いした。 私は今までのことよりも、これからのことを伝えたかったから。 そこは譲れなかった。 丁寧に直し、私の意思を尊重して記事を公開してくれた。 もう足を運んでくれないかも… と思っていたけれど何回も顔を出してくれた。 それだけではない。 情報を更新してまた記事を公開してくれた。 そして、私が 長すぎる といってお蔵入りになった長い長いオリジナルの記事を紙に出力して、今まで撮り貯めた写真を散りばめて持って来てくれた。 これは、SHOW CASEに足を運んでくださった方にお見せします。 ケンオー・ドットコム 佐藤さん、いつもいつもありがとうございます。 |