気候が思い出させる記憶みたいなのが時々ある。
今日は佐賀町の食糧ビルディングのことをふと思い出した。
食糧ビルディングが無くなる前のたくさんの作家が参加していたエキシビション。
覚えているのは奈良美智さんくらいだけど、展示されていた作品の断片みたいなのは所々ある。
枯れたような建物にアーチがとても綺麗だった。
何処 とも 何時 とも言い切れない とても不思議な空間と時間だった。
間取りはよく覚えていないけど、おそらく二階の広い部屋、アーチの窓から ボワッ と
柔らかくて黄色い光が白い部屋にとても綺麗に射していた記憶がある。

この展示は武蔵美の空間デザイン科のかおるさんが誘ってくれた。ふたつ?年上の女性。
かおるさんはこの展示をボランティアで手伝っていた。
こんな風にかおるさんが関わるものに時々誘われた。

かおるさんとはminaの粒子展のボランティアで知り合った。
なんとなく気が合ったのか?いろんなところへ連れて行ってくれたり、教えてくれたり。
ミントデザインズのアシスタントもかおるさんがきっかけだった。
原宿のオーバカナルカフェで行われたミントのショーにも連れて行ってくれたんだった。
彼女自身の作品も見に行った。
麦わら の作品、よく覚えている。
廃棄される衣料をテーマにしたゼミの作品発表も。
彼女が教えてくれたことはじわじわ今に活きている。

かおるさんは都内のデザイン事務所(だったかな)に就職したし、わたしは三年で色々忙しくて会わなくなってしまいそれきり。
申し訳ないけど、今となっては顔もあまり思い出せない。
なんとなく声の印象はあるかな。

気候が思い出させる記憶 とともに ひとりの人のことも強く思い出した一日だった。