縁もゆかりも無かった街に
知り合いがたったひとりできるだけで
その土地を訪れる理由になり
訪ねたことで知り合いはどんどん増え
いつの間にか自分にとって大切な人がたくさん住む
かけがえのない街になる

わたしの住む街が彼女にとってそうであれば嬉しい。

友人 という言葉では括れない、どこか 他人ではない
東京を拠点に活動する写真家 阿部萌子の展示が三条ものづくり学校と新潟市 BOOKS f3で9月より開催されます。

「わたしの写真は一枚では言葉になりえない、一枚は一文字であって、連なった時に言葉を生む。それは人それぞれに 愛している 会いたい 逢えない … さまざまだと思う。」
そんなことを口にしていた。
写っているものは明確に言葉にできるかもしれない。
けれどその一枚から受け取るものは不確かで儚い。
写真はそこにあり続けるようで、一瞬を切り取ったものでしかないから かな とも思うし、
彼女の気持ちが揺れ動き続けるからかな とも思う。

遠くから来た彼女が写した遠くの街の写真の中に
わたしたちの住む街や暮らし、愛おしい人を思い浮かべるきっかけがたくさん散りばめられているように感じるのです。
彼女を知ることでより多くのメッセージやカケラを拾うことができるのではないか と、トークショーを企画しました。
あえて作品の前ではなく、少しゆったりと一緒にお話ししているような距離感で。

《 写真家 阿部萌子 の 写すもの 紡ぐもの》
2016年 9月16日 (金)
19:00〜21:00 (受付 18:45より)
場所 ツバメコーヒー 燕市吉田2760-1
コーヒー・おやつ付き 1500円
お申し込み info@toikarashi.com
※翌17日はBOOKS f3にて作品に関するトークショーがおこなわれます。

2015年秋、新潟に家族旅行として訪れた彼女は日本海に沈む夕陽を見て
母であることも 妻であることも 友人の存在も忘れ、一心にシャッターを切っていた。
その姿を見て夕陽を見たいなんて思わなかった、彼女の背中を通して美しい日の入りを見せてもらったから。

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彼女の作品を見る上で 心地よい余白を与えてくれるようなフライヤーが県内の幾つかの場所に設置されているようです。
是非どこかで出会い手に取ってください。
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沈む夕陽にシャッターを切る 阿部萌子
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展示を観た後には余韻を与えてくれるであろうフライヤー